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くだくらげ買物語

京都に引っ越してきて最初に感じたことは、外食したときの価格がいつもより高いということでした。お店はどこも美味しいところが多くて、むしろ行ってみたいお店は非常に多くなっていったのですが、お金のことを考えてしまうと外で食べるということは休日もほとんどありませんでした。

それからというもの、ほぼ毎日家で自炊する毎日です。友達が遊びに来たり、同じ会社の人が誘ってくれたりということがないと外食する機会はありません。思えば、京都に引っ越してきて最初にしたことは、ミートソースやらバジルソースやらカレーやらとたくさん作っては、ジップロックで小分けにして冷凍するみたいなことを2、3日ずっとしていたような気がします。前々から料理は大好きなので全く苦にはならず、むしろ自分の好きなものを作って、好きなモノを食べられるので、冬は少し太り気味になったりしました。

最初の頃は近くで24時間営業しているフレスコが大変便利で、よく値下げの時間を見計らっては買い物に行ったりしていました。しかし最近では、より安さを求めて業務スーパー西院店に買出しに行くことが多いです。イオンモールハナにもよく行ったりしていたのですが、そこからすぐ近くのところに業務スーパーがあると知り、これは一度覗いておこうと思ったのがきっかけでした。

さすがに業務スーパーなので安い食材がたくさんあって嬉しかったです。野菜や一部商品は別にほかのお店と変わらないモノもありましたが、ごまやパスタなど大量に買っても保存できそうなものは、ここで買うようにしています。

私はいつも冷蔵庫に豆腐を入れておくようにしています。豆腐はヘルシーですし、安いし、レンジに入れてゆずポンをかけてサッと湯豆腐っぽく食べられて便利だからです。そういうこともあって、豆腐を買う機会というのが人並み以上に多いのですが、そうなってくると気になるのがお値段なわけです。

いつも買っているものなので、少しでも安いものを求めていろいろ探しましたが、今のところ一番安く買えるのは業務スーパーだという事になっています。各店に置いてある豆腐は内容量もまちまちなので、その辺のところも考慮して計算した結果が業務スーパーの豆腐です。

業務スーパーには2種類の他店より安い豆腐がおいてあります。一つはひとり分位のサイズの豆腐が2つついていてパッケージの中に水が入っていないタイプの¥39の豆腐で、もう一つは大きな一つのパッケージに水と一緒に一丁くらいの豆腐が入っていているタイプの¥33の豆腐です。水と一緒に入っているタイプの豆腐は、賞味期限が短いので、ちょっと高めではありますがいつも¥39の豆腐を買っていました。

とある日、私はいつものように業務スーパーへ買い物にでかけました。その日も豆腐のコーナーに行き、ふと豆腐の賞味期限についての話を思い出しました。それは、水と一緒に入っているタイプの豆腐はまめに水を入れ替えてやれば、それなりに日持ちするという話です。それを思い出した私は、今日は水と一緒に入っているタイプの豆腐を買おうと思い豆腐コーナーを覗いてみました。

水と一緒に入っているタイプの豆腐は木綿と絹ごしの両方があるのですが、その日は木綿の方に¥30の値札が貼られていました。これはラッキーだと思ったのですが、何か裏があるはずと思い調べていると、どれも賞味期限が明日までになっていることに気づきました。

「ははーん、そういうことか」と気づいた私は、それでもどうせすぐに消費してしまうし、例の方法で賞味期限も少しは大丈夫だろうと考え、木綿豆腐2つと絹ごし豆腐2つを買うことにしました。私は絹ごし豆腐でマーボー豆腐を作るのが好きなので、絹ごし豆腐も買うことにしました。

数日後、今日は久しぶりのマーボー豆腐にしようと、録画をしていた水曜どうでしょうを見ながら準備をしていました。私の作るマーボー豆腐は、大概マーボー豆腐の素を買ってきてそれをベースに具やら調味料を足していくので、通常の量より多いマーボー豆腐ができます。いつものように具材を炒め、調味料と素を加えて、さて豆腐も入れようと冷蔵庫の豆腐を探しました。

私は買ってきた次の日に絹ごし豆腐を1パックあけて食べたことを忘れていました。今残っている絹ごし豆腐をかき集めても、マーボーソースに比べて豆腐が少なくなってしまいます。仕方なく、木綿豆腐も一緒に入れることにしました。絹ごし豆腐と木綿豆腐の2種類の食感が楽しめるので、これはお得なんだと自分に言い聞かせ、豆腐を入れてマーボー豆腐を完成させました。

ごはんも炊いたのでマーボー丼にして、水曜どうでしょうの最終回を見ながら美味しくいただいていたのですが、いっこうに木綿豆腐に出会う気配がありません…。おかしいなぁと思いつつもお替わりしてみたのですが、やはり木綿豆腐に出会わない。マーボー豆腐を全部食べてみましたが木綿豆腐らしき豆腐には出会わなかった気がしました。

「おかしいなぁ」私はいろいろと考えを巡らせましたが、最終的に自分の中である一つの結論を出すことにしました。それは、木綿の方に¥30の値札が貼られていたのは、実は絹ごし豆腐に間違えてラベルが貼られてしまっていた商品だったからという答えでした。

とはいえ、それまでそのブランドの木綿豆腐は一度も食べたことがないので、それが本当の答えであるかどうかは定かではありません。数日後にもう一度木綿豆腐を買って確かめてみようと思っているのです。